退職してからも辛いです。ブラック企業で働くのとは別の辛さがあります。
辞めなくても済むならそれに越したことは無いのです。
これを踏まえた上で、少し私の話を書かせて下さい。
まず、私が会社を辞めたきっかけは、
①望まぬ人事異動でそれまで続けてきた仕事の内容が全く通用しない、違う部署へ飛ばされてしまった。
②その部署が毎日深夜2時3時までの残業は当たり前だった
③その全てがサービス残業であった(月150~200時間程度)。
④これらを継続した結果、心療内科で鬱であると診断された。
以上の事が重なり、精神的に弱り切っていた私は「辞めたい辞めたい辞めたい辞めたい辞めたい一刻も早く辞めたいこの苦しみから解放されたい」しか考えられなくなっていました。
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↑ ブラックで働いてた頃は深夜3時に飲んで寝ると6時に気合で起きれた・・・
そして某日、決意の退職願い提出。
その日のうちにマネージャー・事業部長・人事部長が次々に押し寄せ面談。
声を振り絞って、ダメ元で部署替えの希望と休職願いを言ってはみましたが、即刻拒否。
散々「逃げだ!」「考えが甘い!」等々罵倒された揚句、反論して揉める力もなかった私は「退職で構いません・・・。お願いですから退職願いを受理して下さい。もう無理なんです」
と言うのが精いっぱいでした。
しかし、退職して今になって考えると、もっと上手い方法があったのではないかと思うのです。労働基準法に違反しているのは会社側です。自分は何も違反していません。社会的に見てもなぜ、自分が卑屈にならなくてはいけないかったのかと。
独学で私が調べた事、労働基準監督署で聞いた事、よりよい退職についての反省点をまとめます。これから退職を考えている方の参考になればと思います。
退職や転職についての手続きを述べているサイトは多々ありますが、現実はもっと厳しい状況である事が反映されてない場合が多いです。
ここでは退職の現実を述べます。
ただ決して、ブラック企業で働き続ける事を勧めているわけでもありません。
ブラック企業を辞める事を勧めているわけでもありません。
冷静になって、現実をよく知った上で良い対応・良い退職をして欲しいと言う事です。
↑ちょっと旅行でも行ってリセットしよう
① 第一に、退職後は無収入なのにお金が倍かかります。なんだよいきなり金の話か?と思われるかもしれませんが、現実的にこれが一番問題です。
具体的に述べると、まず 健康保険料が今まで会社が半額負担していた物が全て自腹になります(つまり2倍)。
さらに住民税、厚生年金(国民年金)、アパート等を借りていれば家賃(住宅手当無しの全額)、車や家のローン等々・・・ 。
基本的に税金や保険料は所得が高かった人ほど高くなりますが、私の場合、月々健康保険料3万+住民税2万+年金1万5千+車ローン3万+駐車場代等々2万。計11万5千円。これに別で生活費もかかっています。
収入無しで毎月これだけ支い払続けるのは、数字以上に辛いです。蓄えもあっと言う間になくなってしまいます。
この様な時のために失業保険があるじゃないか?と思われる方もいると思いますが、辞表を出しての退社(自己都合退社扱い)の場合は3カ月間(待機期間を入れると4カ月)は一切受給できません。
この期間にアルバイトやパート等をする事もできません。完全収入ゼロです。
なおかつ、4カ月後に貰えるのは給料の6割程度。
私の場合支給額は15万そこそこなので、ほぼ全額支払で消えます。
年齢にもよりますが、支給期間も3カ月~1年程度と、十分な期間はもらえません。
病気の治療をしてる間に支給が終わってしまいます。
かなり、貯蓄に余裕を持った状態じゃないと厳しい生活を強いられます。
先が見えない中で貯金がどんどん減っていくのは想像以上に精神がやられます。
※退職に伴う手続き等は別途記述します
↑まずは健康。良い病院探そうよ
② 第二に、サービス残業や、残業代の未払い、仕事が原因での病気など、法に抵触しているのは会社です。あなたは何も悪く無いのです。
これは揺るぎない事実。自信を持って良いのです。
いざとなれば法律がアナタを守ってくれます。
主張すべき事は主張して全然構わないのです。
当の私は、サービス残業代の未払いは結局泣き寝入りしてしまいました。
①の事も踏まえて、まっとうに貰える物は請求して当然!という気構えで良いと思います。
↑会社を訴えるなら、自分側に違反が無い事を主張する必要があります。本当に何も規約に反していませんか?
③ 労働組合・ユニオン等は自発的に労働環境を改善しようとする活動はあまりしません。 基本的には労働者の訴えを受けて会社と交渉する組織です。
私も会社の労働組合に相談しましたが、ただ現状を訴えるだけでは「証拠が無いと動けません」と言う回答でした。何事も主張するには根拠が必要です。
残業時間をメモした紙や、パワハラを録音したテープでもなんでもいいです。
準備しましょう。
各県の連合・組合で無料の相談ダイヤルも開設されています。一度相談してみましょう。
http://www.jtuc-rengo.or.jp/ ←日本労働組合総合連合会
当時の私はダメダメで、過去にサービス残業問題で証拠を揃えて会社の労働組合に助けを求めた社員が、あえなくもっと酷い部署に飛ばされると言う前例を見ていたため「揉めても良い事ないな・・・」とあきらめてしまっていました。
しかし今考えると、好転する可能性が少しでもあるなら叫んでみるべきだったと思っています。
結局、未払いのサービス残業代を請求するにも訴えなくてはなりませんし、言い方は悪いですが、「どうせ辞めるなら言うだけ言ってみよう」と考えてはどうでしょうか?
結果、好転しなければ辞めればいいわけですし、残業代も承認されなければ労働基準監督署に訴えればいいのです。
もし仮に、多少社内で厄介者扱いされても、いくらかマシな環境に変わって勤務し続けられるなら、それは退職するよりは幸せな事ですよ。
ホントにそう思います。
労働者のための独立した組合のはずですが、そもそもは会社の一部、強くは訴えてくれない事が多々あります。
全ての会社がそうではないと思いますが、あまり期待し過ぎると痛い目を見ます。
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↑活用できる部分は骨の髄まで活用しつくそう。
④ 辞める前に「休職」をする事はできませんか?
退職後は前述した通り、金銭的にも精神的にも追い詰められます。
会社を辞めて、開放された気分になるのはせいぜい3日くらいです。
労働上の問題で、怪我・疾病した場合は労働基準法75・76・77条に基づいて、給与の6割の金額を手当てとして支払わなければなりません。
自身の体調とも相談なさった上で、給料を受給しながら治療に専念したり、将来について考える猶予ができます。できれば申請して、時間を獲得したいところです。
法令上、医師の診断があれば、休職の願いを会社は受理しなくてはなりません。
キチンと手順を踏めば、拒否はできない・拒否は許されないのです。
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↑失敗体験を押さえておけば、安心して休職できますよ
今は人生に疲れ、病み、辛くて何も考えられなくても、あの時ちゃんと考えて行動しておいて良かったと思う日が来ます。
だから少しだけ、辞表を出す前に考えてみませんか?