ブラック企業を訴える、実際問題訴えた後も同じ会社で働き続ける事は可能なのでしょうか?
私が労働基準監督署で相談していた時に相談員の方も仰っていましたが、やはり難しい部分も多い様です。
告発し、未払い賃金を得て労働環境がいくらか改善されても、職場での犯人探しが始まり、上司から無視されたり、組織ぐるみで窓際へ追いやるなど陰湿な対応が待っている場合があるとの事でした。
「告発するなら辞める覚悟が必要です」と。
監督署としては、指導を行った場合、その後数ヶ月は労働環境が継続的に改善されているかを企業に報告させます。
ですが、監督署としても毎日新しい告発を受け付けているわけで、年単位で企業を監視し続けるもわけにもいかず、結局企業がまたブラックに戻ってしまうという悪循環があります。
ただ、そもそも労基署が企業の労働環境が改善されているかを見る基準が、タイムカードの記録であったり、勤怠簿であったりといくらでも捏造の効く方法で報告させている、と言う根本的な問題もある気がしますが。
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企業「環境改善しました。賃金も払いました」
本人「過去の賃金はもらったけど環境は改善されていません」
双方の言い分が異なってしまうのはよくあるそうです。
私が勤めていた企業でも、連日深夜までのサービス残業を強いられていた方が、労働基準監督署に訴えた事がありました。
その方の労働環境は改善されました。
いや、その方だけ改善されました。
そして上司は他の社員達に向かって言うのです。
「彼は定時に来て定時で帰る人だから、一日中掃除でもやらせておけ」と。
結局彼は、その待遇に耐えられず数ヵ月後に退職しました。
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真っ当な主張をしたのに、本人が窮地に追いやられる・・・まったくもっておかしな話ですが、それが今の日本の現状の様です。
もちろん全ての企業がこうなる訳ではないでしょうが、何かしらの圧力が発生するものだと考えておくべきでしょう。
もし、あなたが同じ会社で働き続ける事を望むのであれば、労基署へ訴えるのはあまりおススメはできない方法という事になります。
労基署へ訴える前に、同じ訴え起こしたい仲間を増やして圧力を掛けにくくしたり、事前に労働組合に打診してみるなど、できるだけソフトに改善を求めていくしかないのでしょう。